2014年2月22日土曜日

エネルギー変換:電子部品の特徴4 可変抵抗器(ボリューム)の構造2

ブラシの構造

構造の工夫とはこのことです。

ブラシの先端が割れています。
先端が割れていることで抵抗体への接触性能が向上することを狙ったと思われます。仮に異物がブラシと抵抗体の間には挟まった場合、先端が割れていない場合はブラシ全体が抵抗体から乖離しますが、先端を割ることでブラシが抵抗体に触れることができます。同様に、ブラシの摩擦によって抵抗体が削れて無くなってしまった場合も、いずれか一部が接触する可能も増えます。よく見ると、ブラシの反り方(接触圧力)も異なるように見えますね。抵抗体が削れることを配慮した作りでしょうか。

一つ100円そこらの部品でも、このような工夫がされているようです。

2013年11月29日金曜日

エネルギー変換:電子部品の特徴3 可変抵抗器(ボリューム)の構造

 
 抵抗器の仲間の可変抵抗器です。
 
 オーディオ機器の音量調節などで使われていて、電子部品の中ではメジャーな存在です。日常生活の中でも「ボリューム」で通用するほどです。では、その構造はどのようなものなのか、と言われたら…。と、いうことで、分解して構造を調べてみました。
 
 
分解に入る前にボリュームについて簡単に説明。
ボリュームはつまみの回転角によって抵抗値を増減させる装置です。
その抵抗値についてはボリューム本体に記載されている場合が多いです。
上の写真では「10KA」と記載があり、「10K」Ωの抵抗値があることがわかります。
 
では「A」はというと、ボリュームの特性を表しています。
 
ボリュームにはおおきくわけて3つの特性があります。どんなものかというと下のグラフに表します。
 
 
A特性:つまみを回すほど、急激に抵抗値が上がる
B特性:つまみを回すとリニアに抵抗値が上がる
C特性:つまみを回すと急激に抵抗値が上がって、その後穏やかな増加に転じる
 
このような特性があるには、ちゃんと理由があります。
まず、A特性の存在意義は人間の聴覚によります。人間の耳は小さな音には敏感に、大きな音には鈍感な性質があります。ちょうどC特性のような感度を持ちます。
よって、オーディオ機器でB特性のボリュームを用いると、小音量時に急激に音量が上がったように感じ、大音量時では音量の上昇に不足を感じます。
C特性のボリュームを用いた場合では、小音量時に急激に音量が上がり、その後音量の上昇を感じなくなります。
 
また、B特性の存在意義はモーターの回転速度や電流値にリニアに反応するランプなどの制御用。
C特性は入力に大電流を要し、その後は敏感に電流に反応するアクチュエータなどに用います。
 
中学校の技術でボリュームを用いるのはラジオの音量調整(主にA特性)やロボットカーの制御(主にB特性)などがあると思います。よって、特性の選択もできるように、少なくとも特性の存在を知っておくことが必要です。
 
 
 
では、分解に入っていきましょう。
 
 

まずは外観。裏側から。リード線がついているのは、以前実験に用いたからです。気にしないでください。
 表面に4つのツメがあります。これを外します。
 4つとも外すと…
 外れます。が、よくわからない。
 横から覗いてみます。が、よくわからない。これ以上分解するには、カシメ(はめ殺しともいいます)られている部分を削る必要があります。
 削りました。
 外れました。つまみによって白い樹脂部品が回転します。
 重要なのはこの2部品。白い樹脂部品に取り付けられている金属部品は導体です。基盤に塗られている黒い抵抗体の上を回転スライドすることで、抵抗体の距離を増減させ、抵抗値を増減させています。











この構造だったら、ボリュームの足って2本でも機能するのでは?

その通りです。

が、3本であることにも理由があります。
ボリュームとして機能させるには左・中または右・中の足を回路に組み込めば良いです。
ただ、この左・中(右・中)が摩耗などの理由で接触不良となった場合∞Ω(絶縁)状態になってしまいます。回路によっては、これが回路破壊の原因になる場合もあります。これを防ぐために左・中の足を組み込んだ場合に中・右をショートさせるという方法をとります。
この辺りを詳しく知りたい人は、回路設計の本を読んでください。


長くなったので、このあたりで。
次回は、ボリューム分解時にわかった構造の工夫についてです。

2013年11月24日日曜日

エネルギー変換:電子部品の特徴3 抵抗器その2

 
 手持ちの抵抗器、美しものがなくてすみません…
 
抵抗器には種類があります。
電子工作をするときにもっともよく出てくるのが
 
・炭素皮膜抵抗器:精度は低いが安価
・金属皮膜抵抗器:多少高価だが高精度、低ノイズ、温度変化に強い
・酸化金属皮膜抵抗器:この形状の抵抗器としては大きな電力(温度)に耐えられる

の3種類。
一番初めの写真に示したものです。特徴もあわせて記しています。
電子工作では炭素皮膜抵抗器が最も一般的です。
金属皮膜抵抗器は、左右チャンネルの音量差にこだわるオーディオなど、精度を求める用途に。
酸化金属皮膜抵抗器は、小さな電源回路に用います。

これだけを読むといくつかの疑問がわくと思うので、疑問Q&A

Q:炭素皮膜抵抗器で回路を作ったら、誤差でちゃんと動かないのではないのか?
A:ほとんどの場合問題ありません。
最大でも5~10%の誤差です。懐中電灯の明るさの10%、ラジオの音量の10%、扇風機の回転速度が10%変動しても大きな問題はありませんよね。もし必要であれば金属皮膜抵抗器(誤差1%以下の精度)があります。
もっとも、10%の誤差を謳うもので実際に10%の誤差があることはほとんどありません。

Q:3種類の抵抗器の見分け方は?
A:簡単ではありません。
一部では外観の色で見分けられるという説がありますが、確かではありません。
一部ではカラーコード(後記)の本数で見分けるという説もありますが、これも確かではありません。
唯一、抵抗値を測定しながら加熱した際の抵抗値変動が少ないものが金属皮膜抵抗器とわかります(温度変化による抵抗値変化が少ないという特性があるため)。
複数種類の抵抗器があるときは混ぜないようにしましょう。

Q:定格電力を超える電力を印加するとどうなるの?
A:発火します。
特に炭素皮膜抵抗器は炭素が材料ですので燃焼します。
電力用の酸化金属皮膜抵抗器も、定格内での使用でもそれなりに発熱します。手で保持できないような温度になります。基盤に配置する際に浮かせるように指示がある場合は厳守。基盤を痛めます。


ここからは、抵抗値の読み方を記します。
抵抗値はカラーコードと呼ばれる線状のマーキングによって読み取ることができます。
模式図で表すとしたのようになります。


 
 すきまが右側になるように見ます。1,2が数値、3が乗数、4が誤差(許容差)を表します。
赤 黒 黄 金とならんでいる場合、下の表から読みとると、

赤=2
黒=0
黄=10^4
金=±5%

よって、20×10^4の±5%

200000 ±5%Ω    =     200k ±5%Ω

というように読み取ります。

   1,2(数値)   3(乗数)    4(誤差)
黒   0       1     -             
茶   1       10       ±1%                
赤   2       10^2   ±2%                 
橙   3       10^3   ±0.05%               
黄   4       10^4   -                
緑   5       10^5   ±0.5%            
青   6       10^6   ±0.25%             
紫   7       10^7   ±0.1%               
灰   8       10^8   -              
白   9       10^9   -            
銀   -        10^-2  ±10%                
金   -        10^-1  ±5%               

おまけですが抵抗値の設定について。
抵抗値は1~∞まで、1Ω刻みでは設定されていません。
1~10までを等比級数で分割した「E系列」によって設定されています。
だから47kΩとか27Ωだとかの中途半端な抵抗値が多く流通しています。


そして、教育で色を扱う時の注意点です。
日本人男性の約20人に1人は一部の色(赤・緑)が見分けにくい・見分けられない色覚異常を持ってます。カラーコードを正確に読み取ることのできない生徒もいます。よって、色の指導には配慮が必要であり、カラーコードを見分けられない生徒がいても過剰な反応は慎むべきでしょう。

長くなったのでこのあたりで。
次回は抵抗器の中でも可変抵抗器(ボリューム)について書こうと思います。

2013年11月19日火曜日

エネルギー変換:電子部品の特徴2 抵抗器その1

電子工作には必ず出てくる抵抗器。
中学校では理科での学習もあり、生徒も理解していることの多い部品です。

ただ、本当に抵抗器を理解しようと思うと高校物理も必要になってきます。

まず、電気抵抗とは何ぞや、というお話。
電気抵抗を式で表すと以下のようになります。

R=ρl/A

R:電気抵抗
ρ(ギリシャ文字 読み:ろー):電気伝導率
l(アルファベット 読み:える):物体の長さ
A:物体の断面積

式から読み取ると、電気伝導率(金・銀・銅・鉄など、物体固有の値)がいくら低くても、長さの長い物体や、断面積の小さい物体では抵抗値が高くなることがわかります。
これは、電気伝導率の高い銅製の導線でも、長くなれば抵抗として働くということです。
長い距離電気を伝える際や、細い導線(リード線)を用いる時は電圧降下に配慮する必要があることも意味します。
逆に、抵抗値が少しくらい高くても、断面積が大きかったり、長さを短くすれば導線として用いることもできます。
これを利用した製品に高圧送電線があります。支柱間の距離の長い高圧送電線では、単純な電気伝導度で銅に劣るアルミニウムが材料として用いられています。これは単位質量あたりの電気伝導度が高いためです。

次回は抵抗器の種類の予定です。

2013年11月10日日曜日

エネルギー変換:電子部品の特徴1

Bloggerを使ったブログには、簡単なアクセス解析機能がついています。
そこで、最近ヒットしてる検索ワードが電子部品に関するワードです。
あまり勉強できていませんが、簡単にまとめてみます。

電子工作をするときに良く出てくる部品としては

抵抗器:電流を制限する機能
トランジスタ:信号の増幅機能
ダイオード:電流を一方向にだけ流す機能
コンデンサ:電流を貯める機能(ノイズフィルタや同調回路として利用されることも多い)
 IC:信号を制御する機能
コイル:交流電流の流れを制御する機能

等があります。

抵抗器一つにしても

炭素皮膜抵抗器
金属皮膜抵抗器
酸化金属皮膜抵抗器
セメント抵抗器
可変抵抗器(ボリューム)

等があり、それぞれ性質や用途も異なります。抵抗器一つの説明で一冊本が出来ます。
「そこまでは必要ない」という人が多いと思うので、技術科の教員に必須の部分や、私自身が疑問に思った部分について書いてみたいと思います。

2013年11月6日水曜日

生物育成:ナスの栽培6(おわり) 収穫とその後(7月5日~)


7月5日になすびを収穫した時の様子。
長さ25cmほどの立派ななすびが収穫できました。

切断した様子。なかに"ス"もほとんどなく、味もスーパーで売っているものと変わりませんでした("ス"って何?って人向けに。"ス"の語源は"鋳物巣"だと思われます。詳しくはここ)。この後7月中旬から下旬にかけて2,3本のなすびが収穫できました。合計4,5本。






困ったことに、ここで生育が一時中断されました。花が咲かず、結実しない期間が続きました。8月中旬から下旬にかけて、2、3本の収穫はありましたが、苗に元気がない状態です。追肥をしても、灌水をしても一向に良くなりませんでした。

が、10月の上旬から下旬にかけて急に開花・結実が続き10本以上の収穫がありました。
肥料が切れて小ぶりでしたが、それ以外に問題は無し。写真を撮る前にすべて食べてしまったのが残念…

このことより、今夏の猛暑が生育不良の原因として考えられます。
最高気温37~38℃という温度では、生育に障害があったのでしょう。
なすの生育温度は25℃前後が適切ということが考えられます。

以上、ナスの栽培レポートでした。


う~ん。
授業で扱うとなると、

月   作業                        

5月  定植・摘芽    
6月  摘芽・誘引      
7月  摘芽・収穫    
8月  夏休み(水やり)
9月  待つ        
10月   収穫    
11月 かたづけ  

7カ月は少し長い気がする。
8月9月は実もつかず、水が不足するとしおれるので見栄えも悪い。
環境の見栄えを気にする人がいる場合は、根回しをしておいたほうが安心ですね。

2013年6月22日土曜日

エネルギー変換:速度伝達比学習用教具


生物育成ネタがまだまだ残ってるんだけれども、息抜きにしばらく前に作った教具を紹介。
速度伝達比はエネルギー変換に関する技術という単元の中で学習します。
が、生徒の中には頭の中で歯車が回転する状態をイメージすることが得意ではない生徒もいます。
それをサポートするために作った教材です。
ちなみに歯車に貼ってある赤いものは「剥せるシール」をマジックで赤く塗ったものです。
自分でもあまり期待していなかった(^^;)教具でしたが、想像以上にウケました。
以前「教員の自作教具はウケる」という噂を聞いていたのですが、その噂を裏付けるものでした。

では、簡単に作り方の紹介。


材料は歯車の絵とダンボールです。実はこの歯車の絵は「正式な歯車」 ではないです。正式な歯車は歯面のインボリュート曲線や転移などを表現しようとするとかなり面倒です。簡易的な絵ですが作動OKです。かき方はここを参考にしました。大きさはA4用紙を4枚合わせてのA2サイズ。20歯、15歯、10歯の歯車です。
 上のふたつをスプレーのりで貼り付けます。新型iPhone風しおり(?)の製作で使ってたのりがなくなったので大型バージョンを購入。
 貼り付けの様子。材料節約のため、こんな貼り付け方に…。この状態ではダンボール1枚です。最終的には2枚重ね(3枚?4枚?今手元にないので不明です。すみません。)にするのですが、初めは1枚のほうが加工性がよさそうです。
 貼り付けた絵に沿って切り出していく。切断には1.5hほどかかりました。切断はカッターによる作業です。角がつぶれると美しくない&動作に影響がある可能性があります。また、45°刃よりも30°刃がシャープで作業性が良かったです。
作業をしてたら夜になってしまった。歯車を切りだした後に、それをさらにダンボールに貼り付け2枚厚に。1枚厚だと段ボールの反りで歯が逃げてしまうことがありました。歯車の中心はドリルで穴をあけた後テーパーリーマで回転軸の直径に拡幅。更に作動させた時の摩擦低減のために歯部(コバというべきか)に潤滑性のあるテープを張り付け。今回はマスキングテープを使用。このテープを張り付けておかないと摩擦が大きすぎてうまく回転しません。これで歯車部は完成。



後は、黒板に貼り付ける回転軸を作る必要があります。
残念ながら写真がないので言葉で書いてみます。

①100円均一のA4サイズマグネットシートを準備
②回転軸となるボルトを接着
③以上

簡単に書くとこんな感じです。
②は、単純にボルトの頭をマグネットシートに接着しようとすると接着面積が少なく強度が確保できません。どうしたら接着強度を確保できるかは考えてみてださい。
今日はこんなところで。

2013年6月15日土曜日

生物育成:ナスの栽培5 経過観察+誘引(5月24日、6月2日)


今日は雨が降って、畑が潤って助かりました。
5月6日以降の様子、まずは5月24日時点の様子をUP。
脇芽はどんどん出てくる。一度掻いたところからも再度出てくる。
路地北側の勢いが強い。南側は元気がない様子。


 これが問題の路地南側。葉の張りが少なく、二本仕立てにしようにも芽が出てきていない。この畑は北側には西日が当たるが南側には西日が当たらないという状態であり、位置が良くないのかもしれない。
 容器苗はまずまずの様子。少し水が足りないか。それでも着実に生長している。
 路地南側苗の第一花房。5月末には花芽が付くと判明。ここまでが5月24日時点。
 ここからは6月2日の様子。左が南側。右が北側。北側の草勢が弱い。そしていつの間にか支柱を立てている。あれ、容器苗は…?
 少し位置を移動しました。上の写真の上側(分かり難い^^;)に。日当たりを良くするため。
 北側苗の第一花房が開花。
 路地苗の株間を記録しておく。大体40cm。少し詰めすぎだったのかもしれない。
 ナスは誘引が大切らしい。茎が下を向くと自然に草勢が衰えてしまうそうだ。誘引するときは苗をギュッと縛ってはいけない。茎は栄養や水分のやり取りをしているがその流れを止めてしまう。生徒にさせる場合はビニタイのほうが確実に作業できるかもしれない。
 プランター苗も第一花房ができていた。

2013年6月5日水曜日

生物育成:ナスの栽培4 摘芽作業(5月6日)


摘芽作業を行いました。
まずは3つの苗の様子をどうぞ。
路地南側の苗は細いです。苗の時点で細いと生長も遅い様子。良い苗を選ぶことが重要とわかります(^^;)
 プランター苗は路地北側の苗に次ぐ生長度合。ただ全長は路地北側苗のほうが良い。プランターの土壌は急ごしらえだったので、有機質肥料が完全に腐熟していなかった。肥料の完熟を見分ける方法は?あります。これはまた今度。
 そして路地北側苗の茎を見ていくといくつかの脇芽が見られます。どれが脇芽かというと、
 赤丸で囲った部分です。葉ととてもよく似ていますが、この部分は茎として生長します。ふつう、ナスは三本仕立て(または二本仕立て)といい、実を成らす茎を3本(2本)のみとします。不要な茎が伸びるとその分の栄養を取られ、実に栄養がまわらず小さな実となってしまします。これを適切な茎の数にし、適切な大きさの実を作るための作業が摘芽です。
摘芽はきれいに洗った素手で行います。ハサミやたばこなどを吸った後の手などでは行いません。その理由はウィルス病の原因となるためです。もしハサミにウィルスが付いた状態で複数株の摘芽をした場合、全ての苗に感染する可能性があります。

参考に、定位置からの写真。実はこんな風に夕方には日陰になってしまうような場所なのです。

次回は誘引記事の予定。

2013年5月31日金曜日

著作権と教育について

5/26に投稿した 「材料と加工:新型iPhone風(?)しおりの製作5 完成」 に質問を頂きました。質問をいただいた方にはコメント欄でお返事をさせていただきましたが、教育現場において、著作権は切っても切り離せない関係であるとともに、不安を感じる人もいると思うので、今回記事にさせていただきます。

質問の内容は
>リンゴマークを使うのは良くないのでは。
>情報領域での指導内容に反する行為かと。。。
という内容です。

今回の場合、
著作権法第35条(学校その他教育機関における複製)
著作権法第30条(私的利用のための複製)
よりリンゴマークの利用は認められると考えられます。

特に、著作権法第35条は教育の現場で著作物を利用するための拠り所となります。
技術科だけでなく、どの教科においても参考資料に新聞や参考書の、場合によっては楽譜や音源、画像等のコピーが用いられています。

これらの利用は(ほとんど)適法です。
認められない場合として挙げられるのは、

・営利を目的とする学校での複製
・必要限度以上の複製
・著作権じゃの利益を不当に害する場合

等です。以上のような場合を除いて、「教育を担任するものと授業を受けるものによる、授業の過程で利用されるための公表された著作物」の複製は認められています。

また、著作権には著作隣接権や著作権の保護期間などがあります。
教員としてはもちろん、著作物と接する一個人としても著作権に関する知識は必要です。

わたしが拠り所としているのは



です。
著作権の基礎知識や具体的なOK事例、NG事例が多数掲載されていてわかりやすい構成です。



本稿の参考文献:先生のための著作権入門の入門
(なんて書いておけば万全でしょうか…)

2013年5月29日水曜日

生物育成:ナスの栽培3 5月1日時点の経過報告


5月1日時点でのナス。
4月末の冷え込みにも耐え、徐々に生長してます。

この時期、本来ならば仮支柱を立てるという作業が必要。
仮支柱の目的はメイストームと呼ばれる五月上旬の強風から茎や葉の折損を守るため。
今回は家屋に囲まれた猫の額のような畑で栽培をしているため、強風の影響は大きくないのではないかという仮説の下、支柱なしで栽培。

結論から言うと、仮支柱が無くとも可。ただし、支柱があるほうが安心。

たとえ家屋に囲まれているといっても、時には風が吹き込み気をもむことがあった。
そんなことならいっそ支柱を立てておいたほうが精神的にも楽。
もっと開けた環境で行う授業でナスの栽培を行う場合は支柱立ては必要だろう。
更にはビニール袋やラップによる防風策、キャップなどの冷え込み対策の準備があれば安心できる。


角度を変えてもう一枚。そういえば以前の記事では説明していなかったことがあった。今回は路地栽培、容器栽培を並行して行っています。ほとんど同じ環境で露地物と容器物でどれくらいの差が出てくるかが見ものです。次回は脇芽・えき芽かき、摘芽なんて呼ばれる作業についての予定。

2013年5月26日日曜日

材料と加工:新型iPhone風(?)しおりの製作5 完成


さてさて、しばらく更新が滞りましたが、ネタは貯め続けてます。
ラベルはがしの雷神後です。超強力タイプと、そうでないタイプがあるようですが、超強力タイプしか持ってないので違いはわかりません。


後は仕上げです。まずは外周の面取り。糸面取りという仕上げ。ふつう図面支持する場合には欄外に「※全周糸面取り」なんて指示されてると思います。 図面に正確に指示する必要がなく、人が触れたときに手を切らないように程度の意味。ただ、イイものほど細かいところまで良い仕上げがされているものです。美しく仕上げましょう。
 面取り後はしおりの表面仕上げ。ヘアライン仕上げという仕上げ方をします。サンドペーパーで一定方向に磨き、髪の毛のように細い線で仕上げるという方法。材料を手で押さえて前後させるだけでもいいのだけれど、薄物は材料がたわみ、均一に仕上がらない場合がある(ちなみにそれを応用したものに「魔鏡」というものがあります)。それを防止するために木材の破片などに両面テープを貼り付け…
 こんな風に貼り付けます。これで(大体)均一に材料に力が加わるようになります。
 それでも、こんな風にリンゴマークのふちなどは加工時の微妙な曲りからヘアラインが入らない場合がある。
 そんな時はサンドペーパーを巻きつけた磨き棒を使ってラインの入っていない部分にラインを入れる。その後もう一度全体にラインを入れて仕上げる。こういう小ネタも知っておいたら便利。
以上。終了。リボン通しの穴に革ひもなんかを通したらおしゃれなしおりの完成です。












次回はナスの栽培の経過報告の予定です。

2013年5月6日月曜日

材料と加工:新型iPhone風(?)しおりの製作4 外形・リンゴマークの加工2

 ニッパで切れないとなると、こうやって加工します。
タガネという工具です。はさみと同じように材料を擦り切っていく加工になります。このような加工をせん断とも言います。写真には写っていませんが、タガネのおしりをハンマで叩きます。すると万力の口金とタガネの先端で材料を擦り切る力(せん断力)が働き切断されていく、という形です。

タガネでざっくり穴をあける。
 裏は汚くなることがあるので、リンゴマークのギリギリで穴をあけてたら修正が苦しいかも。
 穴が開けば後はやすりでごりごり。
 もっとごりごり。
 だいたいOK。
 やすりで削った後は研削痕をサンドペーパーで丸めていきます。
 これでリンゴマークはOK!
残っているペーパーパターンはこのスプレーを使えばとっても簡単にはがすことができます。ただ母材が木材など、しみこみやすい材料には適しません。










今日はここまで。
次回で最終回です。